学会から

第9回学術大会で発表いただく演題をご紹介いたします。
10月30日(日)14:20~14:40
タイトル:「難聴の方への催眠療法」 
     竹田 千穂(オウルサロン)
【概要】
 難聴があっても催眠療法は出来るのか、クライアントとして催眠療法を受けることは出来るのだろうかと悩む方もいるのではないでしょうか。
 2020 年より、社会ではマスクをすることが当然のようになり、その中で暮らす難聴者は、口の動きを読むことが出来ず、彼らへの負担は大変大きいものとなりました。その中でのストレスと、ご自身の症状に向き合うために催眠療法を選択した方の症例をご紹介します。
【本文】
 先天性ではないが左耳は全く聞こえず、右耳は聞こえにくいが大声なら聞こえる難聴のクライアント。コロナ前は口の動きなどから会話を行ってきたが、コロナが蔓延し、皆がマスクをつけるようになり、口の動きが見えないことで本格的に生活に支障が出始める。怒りや悲しみ、傷心等、メンタルが厳しい状態になり催眠療法を受けた 40 代男性の症例報告。年齢退行療法、ハイヤーセルフ療法で無意識下だった「耳が聞こえなくなったのは、母のせいではないか」という不信感に気づくが、本当は自分の不注意からの出来事だったことを知り、幼少期の自分と対話をした。
 あまり多くを語ることはなかったが、とても納得している様子で、言葉ではない感覚で大きな癒しが起きた。ハイヤーセルフからのメッセージに背中を押された様子で、目を輝かせていたことが印象的だった彼の症例を紹介し、難聴の方への催眠療法の方法、様子などを報告する。

2022年10月08日